- 佐渡島で最も有名な観光スポット「佐渡金山」
- 佐渡金山
- 佐渡金山の歴史
- 圧巻!総延長 400km!!
- コースと料金
- どちらのコースが良い?
- 宗太夫坑「江戸金山絵巻コース」
- 道遊坑「明治官営鉱山コース」
- 佐渡金山限定品も!取扱種類も豊富なお土産店
- 日本庭園が美しい!昔の茶屋で一休み
- 上着必須!まじでめちゃくちゃ寒いです
- 佐渡金山は「世界遺産×アミューズメント」の観光スポット
佐渡島で最も有名な観光スポット「佐渡金山」
年間100万人以上が訪れる佐渡島。中でも「佐渡金山」は、訪れる人のほとんどが立ち寄るほど、佐渡島を代表する観光スポット。
確かに、ガイドブックを見ると「必ず行くべき」とされていますが、どうしてそこまで人気があるのでしょうか?その答えは、この施設が持つ2つの魅力にあります。
ひとつは、「本物の歴史」を体感できること。総延長400kmもの巨大な地下迷宮には、江戸時代からの手掘り坑道が残り、まさに「タイムスリップしたかのような体験」が待っています。この価値は世界的にも認められ、2024年についにユネスコ世界文化遺産に登録が決定。今まさに注目を集めています。
そしてもうひとつは、「驚くほど楽しい演出」。動いて喋る人形による昔の再現や、金の延べ棒を持ち上げる体験など、楽しみながら知識が深まる工夫が施されています。子供から大人まで楽しめる観光スポットです。
実はこの佐渡金山、入場料が安いことでも知られています。なんと1,000円から、日本有数の金山跡を巡ることができるんです。このお得感も、多くの人から支持される理由の一つかもしれません。
ただし注意点が一つ。真夏でも坑道内は約10℃。薄着で行くと、せっかくの見学を楽しめないことも...。この記事では、そんな失敗を防ぐための情報も含めて、佐渡金山の魅力を余すことなく解説していきます!
佐渡金山
佐渡金山は、新潟県の佐渡島にある金山です。江戸時代から昭和時代にかけて、約400年間にわたって日本最大級の金の産出地として栄えました。2024年に世界遺産に認定され、「佐渡島の観光と言ったら佐渡金山」と言われるほど、多くの観光客が訪れる観光スポットとなっています。
- 営業時間
- 4 月〜10 月 8:00 ~ 17:30
- 11 月~3 月 8:30 ~ 17:00
- 定休日
- 年中無休
- 電話番号
- 0259-74-2389
- 公式サイト
- https://www.sado-kinzan.com/
- 所要時間
- 2時間
- 駐車場
- 無料駐車場有り(約500台)
- アクセス
- 車: 両津港より約 50 分・小木港より約 80 分
- バス: 両津港・小木港より佐渡金山行きのバス有り
- 所在地
- 〒952-1501 新潟県佐渡市下相川 1305
佐渡金山の歴史
「佐渡金山絵巻」より 出典元: ニューヨーク公共図書館
佐渡金山は、1601年(慶長6年)、3人の山師によって開山されました。その2年後の1603年(慶長8年)には、徳川幕府の天領として佐渡奉行所が設置されました。ここでは小判も製造され、幕府の重要な財源となりました。
明治時代に入ると、1869年(明治2年)に明治政府の官営佐渡鉱山となり、西洋人技術者の指導のもと、近代化・機械化が進められました。その後、1889年(明治22年)には宮内省御料局の管轄下に置かれ、皇室財産となりました。
1896年(明治29年)、三菱合資会社に払い下げられると、さらなる設備増強が進められ、日本の近代経済発展に大きく貢献しました。しかし、約 400 年に及ぶ長い歴史の後、1989年(平成元年)、資源の枯渇により操業を停止しました。
そして2024年(令和6年)、その歴史的・文化的価値が国際的に認められ、ユネスコ世界文化遺産への登録が決定。これにより、佐渡金山は日本の産業発展を物語る貴重な文化遺産として、世界的な評価を受けています。
年 | 出来事 |
---|---|
1601年(慶長6年) | 山師3人によって開山される。 |
1603年(慶長8年) | 徳川幕府の天領となり、佐渡奉行所が設置される。小判の製造も行われ、幕府の財政を支えた。 |
1869年(明治2年) | 明治政府のもとで官営佐渡鉱山となり、西洋人技術者の導入により近代化・機械化が進められる。 |
1889年(明治22年) | 宮内省御料局の管轄下に入り、皇室財産となる。 |
1896年(明治29年) | 三菱合資会社に払い下げられ、設備増強を進め、日本経済の発展に貢献する。 |
1989年(平成元年) | 資源の枯渇により操業を停止。 |
2024年(令和6年) | ユネスコ世界文化遺産に登録が決定する。 |
圧巻!総延長 400km!!
佐渡金山の地下に広がる 8 本の金鉱脈は、東西約 3km、南北 600m、深さ 800m にも及びます。金を求めて掘られた坑道の総延長は約 400km!なんと佐渡島から東京までのドライブルートでの距離と同じ長さです。直線距離にしたら、京都と佐渡島の距離なんです。驚きますよね。
そんな佐渡金山は、約 400 年の歴史の中で、78トンもの金と2,330トンの銀が採掘され、日本一の金銀山として繁栄しました。
現在は坑道の一部を見学することができ、当時の採掘の様子を体験できます。
コースと料金
佐渡金山の見学は、大きく「江戸金山絵巻コース」と「明治官営鉱山コース」があり、各コースで色々な見どころがあります。
現地でもらえるリーフレット
見学は予約不要で、現地の窓口で入場券を購入し、金山へ入場します。
コース名 | 内容 | 大人料金 | 子供料金 | 所要時間 | コース全長 | 坑道 | 階段 |
---|---|---|---|---|---|---|---|
江戸金山絵巻コース | 宗太夫坑を巡る | ¥1,000 | ¥500 | 約30分 | 1.5km | 約270m | 190段 |
明治官営鉱山コース | 道遊坑を巡る | ¥1,000 | ¥500 | 約40分 | 500m | 約400m | 30段 |
2坑道周遊コース | 宗太夫坑+道遊坑 | ¥1,500 | ¥750 | 約70分 | 2km | 約670m | 220段 |
どちらのコースも入口は同じ
他にも、MRゴーグルをつけてプロジェクションマッピングなどの最新技術と共に坑内を巡る「アイランド・ミラージュ」や、ガイドさんと一緒に、よりディープな佐渡金山スポットも巡る「山師ツアー」もあります。これらはプラスアルファでもっと佐渡金山を楽しみたい場合のプランになっています。基本的には「江戸金山絵巻コース」と「明治官営鉱山コース」の 2 つがあると認識いただければ問題ありません。
どちらのコースが良い?
最もおすすめなのは、時間をしっかり取った上で両方のコースを回ることです。ガイドブックや SNS で良く目にする佐渡金山の見どころスポットは、この 2 つのコースに散っています。片方のコースだけ行くと、「あれは見られるけどこれは見られない」が発生します。また、宗太夫坑と道遊坑はまるで様相が違います。両方のコースに行っても十分楽しめる上、入場料も割引になりますので、是非両方のコースを巡られることをおすすめします。
ちなみに、両方のコースを巡って、お土産を購入したり休憩したりまで含めると、佐渡金山での滞在時間は 2 時間を見積もっておくと余裕を持って楽しめます。
もし時間的に難しい場合は、先に紹介した料金表に記載しているコースの所要時間で選ぶか、次にそれぞれのコースの見どころを紹介しますので、コース選びの参考にしてくださいね。
宗太夫坑「江戸金山絵巻コース」
江戸金山絵巻コースは宗太夫坑(そうだゆうこう)を巡るコースです。宗太夫坑は、江戸時代(1601年〜)の坑道です。手で掘られています。その手掘り坑道跡に、「佐渡金山絵巻」に描かれた採掘作業風景が忠実に再現されています。佐渡金山を代表するコースです。
圧巻!手掘りで作られた坑道
宗太夫坑は、坑道がすべて手作業で掘られています。この岩山を人力で掘っていったというのですから驚くばかりです。
宗太夫坑の坑道はとても迫力があります。このゴツゴツした壁の道が終点まで続きます。本当に地下迷宮に迷い込んだかのような、冒険している感覚を味わえますよ。ちなみに、きちんと補強がなされているのでご安心を。
喋る人形?!コミカルに再現した当時の様子が楽しい
坑道はただ歩くだけでなく、ポイントポイントで開けた場所があります。そこで金の採掘が行われていたわけですが、そこでは、人形たちが、当時の採掘作業を再現しています。
驚くべきは、この人形たち、動いて喋るんです!当時の会話や現場の活気などがリアルに伝わってきてとても楽しいですよ。人形の造りがなかなかリアルで、たまに人形が振り返ったときに目が合うんです。ちょっとびっくりします。
江戸金山絵巻コースは、この人形たちが頑張って作業している様子を楽しみながら金山を見学することがクライマックスですね。
金の延べ棒を持ち上げろ!金塊取出し体験
坑道を抜けると、展示室に着きます。
この展示室で人気のコンテンツが、金塊取出し体験です。
時価なんと約 1 億 5 千万円以上!純金延べ棒を片手で持ち上げ、ケースから出せたら記念品がもらえます。
ちなみにこの金塊、重さが 12.5kg あります。そして仮に持ち上げられても、ケースの穴が狭いので取り出すのがとても大変!そうこうしているうちに握力が無くなってきて、みんなチャレンジ失敗。なかなか難しいですよ、でも他のお客さん含め盛り上がるので、佐渡金山に行ったら是非チャレンジしてみてくださいね。
激レア!黄金に輝く本物の佐渡小判
展示室に行ったら是非見てみてほしいものがあります。それが、実際に佐渡金山で採掘され、作られた本物の小判「佐渡小判」です。
左が「佐渡小判」、そして右の小さいものが「佐渡一分金」というものです。
約300年前(1716年~1724年)に佐渡で作られた貴重なお金で、現存する唯一の鑑定書付きの品です。 特に佐渡小判は、300年以上の時を経ても鮮やかな黄金色が残る極めて美しい逸品です。裏面には「佐」の文字が刻まれており、これが佐渡で作られたことを示す証です。また、当時の職人たちの特別な刻印も残されており、特に珍しい組み合わせとして知られています。
これぞまさに佐渡の豊かな金山の歴史を物語る"黄金の証人"。輝きが全然違うので是非見てみてください。
道遊坑「明治官営鉱山コース」
明治官営鉱山コースは道遊坑(どうゆうこう)を巡るコースです。道遊坑は、明治時代(1869年〜)に開削され、採掘停止(1989年)まで使用された坑道です。トロッコや機械類がそのままの姿で保存されています。また、このコースでは、佐渡金山の見どころの一つ「道遊の割戸」にもアクセスできます。
文明の発達で様変わる坑道
道遊坑は機械を使って採掘作業が行われていたため、江戸金山絵巻コースの宗太夫と比べて様子が全然違います。運搬用のトロッコのレールが敷かれていたり、壁が綺麗に舗装されていたりと、文明の発達が感じられます。道遊坑に喋る人形はいませんが、また違った雰囲気を楽しめる坑道になっています。
大立竪坑
坑道を抜けると、大立竪坑(おおだてたてこう)を見られます。
大立竪坑は、佐渡金山で最も深い縦穴の採掘坑道で、鉱石を効率的に運び出すために掘られた坑道です。この竪坑は地下へとまっすぐ掘られており、深さは数百メートルにおよぶとされています。江戸時代から明治時代にかけて、鉱山労働者たちが人力や水車などの力を利用して掘り進め、鉱石を引き上げていました。
大立竪坑は佐渡金山の近代化の象徴でもあり、西洋の技術が導入され、採掘や運搬が効率化された重要な遺構の一つです。
佐渡金山クライマックス!道遊の割戸
佐渡金山と言えば、金山が 2 つに割れていることでも有名ですが、これを「道遊の割戸(どうゆうのわりと)」といいます。山の上からも掘っていったので割れているわけですが、明治官営鉱山コースなら、この割戸のすぐ近くまで行くことができます。
この、金山が 2 つに割れている風景は、明治官営鉱山コースからでしか見えません。ここが明治官営鉱山コースのクライマックスです。
佐渡金山限定品も!取扱種類も豊富なお土産店
佐渡金山のお土産売り場は、広くて取扱種類も豊富です。ここでしか購入できない限定品も数多く販売しているので、佐渡金山に来たら必ず立ち寄りたいところの一つです。
日本庭園が美しい!昔の茶屋で一休み
それなりの時間、坑道を歩けば疲れますよね。各コースの終点には、そんな私達を労うかのように、美しい日本庭園風のカフェ「中庭 Cafe」が営業しています。
美しく整備された日本庭園に流れる静かな清流。ここで休憩すれば、疲れなんて一瞬で吹っ飛びますよ。
佐渡金山だから!最後は金箔ソフトクリームで決まり!
そんな中庭 Cafe で是非食べてみてほしいのが、「金箔ソフトクリーム」です。
真っ白なソフトクリームの上に輝く金粉が、疲れた体にご褒美!折角佐渡金山に来たのですから、ちょっぴり贅沢してもいいですよね。記念になりますよ。
上着必須!まじでめちゃくちゃ寒いです
佐渡金山内の気温は平均 10 ℃、真夏でもとても寒いです。上着は必ず持っていきましょう。ちなみに、私と一緒に入った友人は半袖で坑内に入りましたが、真夏にも関わらずあまりの寒さにコース全てを回ることを断念しました。
金山の中が何故寒いのかについては、太陽の光が入らないため気温が上がらないのが理由です。坑内は常に 10 ℃程度で保たれています。なお、外気との気温差が大きいほど空気が流れるため坑内に風が吹き、実は真夏が一番体感的に寒いという情報を佐渡金山のスタッフさんからいただきました。
冬ならコートなどを着ていますから問題ありませんが、夏は特に気をつけましょう。夏にいきなり気温 10 ℃のところに滞在するのはとても寒いです。ただし、コートなど厚手のものは不要です。薄すぎないパーカーで十分です。寒がりな私の体感では、ユニクロのパーカーくらいの厚さがあれば丁度よいくらいでした。
もし新潟にもう来ていて、この記事を読んで青ざめているあなた、ご安心ください。新潟駅付近にユニクロがあります。私もそこで購入しました。佐渡島渡航前に購入しておきましょう。
佐渡金山は「世界遺産×アミューズメント」の観光スポット
地下に潜り、400kmにも及ぶ巨大地下迷宮の一角を歩く。薄暗い坑道に響く、かつての山師たちの声。目の前では、動く人形たちが、まるで本物の採掘作業のように金を掘り出していく...。そんな、非日常の世界が広がる佐渡金山。
江戸時代から400年もの間、日本の経済発展を支えてきたこの場所は、かつて日本一の金銀山でした。そして今、その価値は世界からも認められ、ついに世界文化遺産になりました。歴史的価値、文化的価値を持つこの佐渡金山は、まさに日本が誇る一大観光スポットと言えます。
実際に行ってみると、その魅力がさらに際立ちます。手掘りによる宗太夫坑の迫力、機械化された道遊坑の壮大さ、そして2つに割れた金山「道遊の割戸」の衝撃的な光景。これらを目の当たりにすると、まさに「来てよかった」を実感するはずです。
先に紹介した通り、坑道内は真夏でも約10℃。服装には気をつける必要がありますが、それを差し引いても「佐渡島に来たら必ず行くべき観光スポット」と断言できます。それは「楽しみながら学べて、感動まで味わえる」という素晴らしい価値があるから。
金箔ソフトクリームをいただきながら、美しい日本庭園を眺める。佐渡金山の旅は、そんな優雅なひとときで締めくくることができます。新潟、そして佐渡島を訪れる際は、ぜひ佐渡金山に行ってみてください。
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