ネコ好き必見、世田谷で有名なお寺「豪徳寺」へ行ってきました
- 大谿山豪徳寺(曹洞宗)
- 豪徳寺参道の松並木
- 正門・表参道
- 香閣
- 仏殿
- 本堂
- 三重塔と隠れ猫
- 招福殿(招き猫)
- 井伊直弼公の墓
- 梵鐘(ぼんしょう)
- 地蔵堂
- 猫好き必見の寺にして歴史ある国指定史跡は見どころ満載
大谿山豪徳寺(曹洞宗)
豪徳寺(ごうとくじ)は、東京都世田谷区にあるお寺。招き猫発祥の地として有名で、境内には隠れ猫を見つけることができる。また、彦根藩主井伊家の大名家墓所として歴代藩主の墓があり、日米修好通商条約調印、安政の大獄、桜田門外の変で知られる 15 代藩主井伊直弼の墓もここにある。
〒154-0021
東京都世田谷区豪徳寺2丁目24−7
- [小田急小田急線] 豪徳寺駅 徒歩 15 分
- [東急世田谷線] 宮坂駅 徒歩 5 分
- 拝観時間
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- 3 月下旬〜 6:00 ~ 18:00
- 9 月下旬〜 6:00 ~ 17:00
- ※ 寺務所受付は 8:00 ~ 16:30(夏季は17:00)
大谿山 豪徳寺(曹洞宗)
寛永 10 年(1633年)にここ世田谷が彦根藩の所領地となり、既にそこにあった文明 12 年(1480年)に建立された「私徳院」を、彦根藩主井伊家は江戸菩薩寺と定めた。その後、万治 2 年(1659年)2 代藩主井伊直孝の法号「久昌院殿豪徳天英大居士」に因み豪徳寺と改称され、大名家墓所に相応しい伽藍*1を整え現在に至る。
それは、江戸時代の大名墓所の形態をよく保存し、江戸周辺では最大規模の国指定史跡となっている。そこは仏殿、灯籠、鐘楼は創建当時のもので、広大な敷地内に法堂、開祖堂、書院、招福堂、三重の塔、地蔵堂、種月園(枯山水)や井伊家歴代の墓があって、世田谷を代表する古刹*2でもある。
また、この寺には、2 代藩主井伊直孝が鷹狩りの折、住職の愛猫「たま」の招きで、落雷を逃れたという伝説があって、豪徳寺の「招き猫」は幸運を招くとされ、家内安全、商売繁盛、心願成就を願う招福殿への参拝者が多い。
なお、豪徳寺の境内(1 万 5 千坪、約 5 万㎡)には四季折々の草木があり、梅・桜・牡丹・つつじ・アジサイった晩秋の紅葉などが楽しめる。そして石門から山門に至る参道の松並木、さらに野鳥が飛び交う奥深い森林もまた見所である。
豪徳寺参道の松並木
豪徳寺の山門に至る参道にはとても立派な松並木があり、門をくぐる前からその素敵な雰囲気を味わうことができます。
また、この松並木は「世田谷区地域風景資産」にも選出されています。
世田谷城主吉良氏の創建で、江戸時代には彦根藩井伊家の菩提寺となった豪徳寺は、井伊直弼の墓や、招き猫の寺としても世田谷の観光資源の1つである。松の巨木がつくりだす、トンネルの様な参道の並木は、豪徳寺と一体となって風格のある風景を生み出している。
豪徳寺の風格ある風景の参道にふさわしい、雄大な松並木である。参拝者に、参道の松並 木も含めた風景の魅力を伝えていく活動が期待される。
正門・表参道
山門はとても立派で、明治 17 年(1884年)上棟ですが関東大震災後に再建されているそうです。門の額には「碧雲関」(へきうんかん)と書かれていて、「外の世界と境内を隔てるために建てれられた門」という意味なんだそうです。
境内は落ち着いた雰囲気で、とても静かです。
訪れた日は元旦でしたが、人はそれなりにいつつも厳かな雰囲気でした。
香閣
豪徳寺には立派な香閣(こうかく)があります。
戦隊モノのヒーローのモチーフになりそうなくらいかっこいい獅子が香閣に鎮座しています。
仏殿
仏殿です。仏殿の正面に篆額*3「弐世佛」があって、これは現在・過去・未来の三世を意味しているのだそうです。
ちなみにこの仏殿は造りに特徴があって、下の写真は仏殿の裏手なのですが
わかりますか?柱のところの模様が可愛い感じなんです
建築とか詳しいことはわからないのですが、ここ結構カワイイポイントだなって思いました。
本堂
仏殿の奥に本堂があります。
本堂の右手におみくじや絵馬が購入できるところがあります。
三重塔と隠れ猫
境内左手に三重塔があります。
仏舎利*4、釈迦如来*5像、迦葉尊者*6像、招福猫児観音像が安置され、塔に施された十二支の彫り物に「招き猫」が飾られている。
高さは 22.5m だそうです。
この塔、実際にみるとすごく大きいんですよ。迫力があるので是非近くに行ってその重厚感を味わってみてください。
隠れ猫
三重塔には隠れ猫がいるんです。
これは三重塔の側面(仏殿を背にして正面方向から観た塔)なんですけど、どこに隠れ猫がいるかわかりますか?
隠れ猫は、二段目の右手にいます。
さり気なく中央に招き猫もいますよね。
三重塔は平成 18 年(2006年)落慶*7だそうですが、こういう演出、素敵ですよね。
ちなみに、三重塔の正面にも隠れ猫がいるので実際に行って探してみてください。
招福殿(招き猫)
この招福殿でたくさんの招き猫たちに会うことができます。
この写真でもまだまだ一部で、もっともっと沢山の招き猫がいますよ。
招福(まねき)猫児(ねこ)って読むんですね。
招福猫児の由来
東京都世田谷区豪徳寺二丁目所在の豪徳寺は幕末の大老 井伊掃部頭直弼公の墓所として世に名高く寺域広く老樹爵蒼として堂宇荘厳を極め賓者日に多く誠に東京西郊の名刹なり、されど昔時は至って貧寺にして二三の雲水修行して漸く暮らしを立つる計りなりき、時の和尚殊に猫を愛しよく飼いならし自分の食を割て猫に与へ吾子のように愛育せしが、ある日和尚猫に向かい、「汝我が愛育の恩を知らば何か果報を招来せよ」と言い聞かせたるが其後幾月日が過ぎし夏の日の午さがり俄に門のあたり騒がしければ和尚何事ならんと出て見れば、鷹狩の帰りと覚しき武士五六騎、門前に馬乗捨てて入り来り和尚に向かい謂えるよう「我等今当寺の前を通行せんとするに門前に猫一疋うずくまり居て我等を見て手をあげ頻りに招くさまのあまりに不審ければ訪ね入るなり暫く休息至させよ」とありければ和尚いそぎ奥へ招じ渋茶など差出しける内天忽ち曇り夕立降り出し雷鳴り加わりしが和尚は心静かに三世因果の説法したりしかば武士は大喜びいよいよ帰依の念発起しけむやがて「我こそは江州彦根の城主井伊掃部頭直孝なり猫に招き入れられ雨をしのぎ貴僧の法談に預かること是れ偏に仏の因果ならん以来更に心安く頼み参らす」とて立帰られけるが、是れぞ豪徳寺が吉運を開く初めにしてやがて井伊家御菩提所となり田畑多く寄進せられ一大伽藍となりしも全く猫の恩に報い福を招き寄篤の霊験)によるものにして此等一に猫寺とも呼ぶに至れり。
和尚後にこの猫の墓を建ていと懇ろに其冥福を祈り後世この猫の姿形をつくり招福猫児と称えて崇め祀れば吉運立ち所に来り家内安全、営業繁昌、心願成就すとて其の霊験を祈念する事は世に知らぬ人はなかりけり。
井伊直弼公の墓
井伊直弼公以外の歴代彦根藩主のお墓もここにあります。
井伊家の大名家墓所となっているだけあって、井伊家のお墓は普通の墓よりも大きいです。
梵鐘(ぼんしょう)
豪徳寺には鐘があるのですが、櫓を含めて佇まいが美しいです。




地蔵堂
地蔵堂は令和2年(2020年)9 月落慶なので新しくてとても綺麗です。地蔵菩薩半跏像が安置されていますが、全ての色合いが美しいので一見の価値ありです。
なお、地蔵堂が開放されて地蔵菩薩半跏像を観ることが出来るのは土日祝日と、正月三が日、お彼岸、お盆だそうです。
猫好き必見の寺にして歴史ある国指定史跡は見どころ満載
豪徳寺は住宅街の中にありますが、とても静かです。
ゆっくり散策するにも雰囲気がとても良いので、きっと心を洗ってくれると思います。
また、猫好きにはたまらないネコ激推しのお寺なので、猫好きなら行くだけでテンションが上がること間違いなしです。
是非訪れてみてください。
*1:【伽藍(がらん)】寺院の建物の総称。「そうがらんま(僧伽藍摩)」の略。僧侶が集まり修行する清浄な場所の意味であり、後には寺院または寺院の主要建物群を意味するようになった。
*2:【古刹(こさつ)】由緒ある歴史の古い寺。「刹」は寺を意味する。
*3:篆額(てんがく)意味や解説、類語。石碑などの上部に篆書で書かれた題字。
*4:【仏舎利(ぶっしゃり)】釈迦の遺骨。
*5:【釈迦如来(しゃかにょらい)】歴史的に実在した仏陀であり、仏教の開祖である釈迦(ゴータマ・シッダッタ、ガウタマ・シッダールタ、瞿曇悉達多)を尊ぶ呼び名である。釈迦牟尼仏、釈迦牟尼如来、釈迦牟尼世尊に同じ。
*6:【迦葉尊者(かしょうそんじゃ)】釈迦十大弟子(お釈迦様の弟子の中で主要な10人の弟子のこと)の一人。パーリ語でマハーカッサパ、サンスクリット語でマハーカーシャパ。仏教教団でお釈迦様の後継(第2祖)とされ、お釈迦様の死後、第一結集の座長を務めた。頭陀第一といわれ、衣食住にとらわれず、清貧の修行を行った。
*7:【落慶(らっけい)】寺社などの新築、また修理の完成(落成)を祝うこと、またはその祝いそのものである。