週末はじめました。

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圧倒的なスケール美。水を纏いし青碧の城「高松城」

高松城

日本100名城、そして日本三大水城に数えられる「高松城」を紹介します。実際に行ってきた中でのおすすめポイントもぜひ参考にしてください。

史跡高松城跡(高松市立玉藻公園)

史跡高松城跡(高松市立玉藻公園)

高松城は、1587 年に豊臣秀吉から領地を与えられた生駒親正(いこまちかまさ)が築城した平城(水城)。1642 年には松平頼重(まつだいらよりしげ、水戸黄門で有名な水戸光圀の兄)が高松城に入っている。

当時は約 20 万坪(66万㎡)だったが、明治初期に外堀が埋め立てられ、それからも徐々に中堀の一部が埋め立てられたりしていき、現在は約 2 万 4 千坪(8 万㎡)が城跡として残っている。

現在、NPO 法人「高松城の復元を進める市民の会」によって天守閣復元の活動が行われている。 http://www.takamatsujyo.jp/album

指定
  • 国の重要文化財
  • 国の史跡
  • 日本100名城
  • 日本三大水城
別名
玉藻城(たまもじょう)
天守
無し(天守台展望デッキとなっている)
開園時間
西門 東門
春・夏 4 月・5 月 5:30 〜 18:30 7:00 〜 18:00
6 月・7 月・8 月 5:30 〜 19:00
9 月 5:30 〜 18:30
秋・冬 10 月 6:00 〜 17:30 8:30 〜 17:00
11 月 6:30 〜 17:00
12 月・1 月 7:00 〜 17:00
2 月 7:00 〜 17:30
3 月 7:00 〜 18:00
定休日
12 月 29 日 ~ 12 月 31 日
入園料
大人(16歳以上):200 円
小人(6歳以上16歳未満):100 円
無料開放日
年始無料開放:1 月 1 日〜 1 月 3 日
桜見物夜間無料開放:3 月下旬 ~ 4 月上旬(17:30~20:00)
一般開放記念無料開放:5 月 5 日
アクセス
琴平線 高松築港駅 から徒歩 1 分
JR 高松駅 から徒歩 5 分
駐車場
玉藻公園專用駐車場あり(無料・普通車 57 台)
所在地
〒760-0030 香川県高松市玉藻町2−1
  1. 玉藻公園リーフレット(PDF:839KB)
  2. 史跡高松城跡パンフレット(PDF:807KB)

www.takamatsujyo.com

高松城を巡る所要時間は?

高松城は、天守閣跡、桜御門、披雲閣などを全てをゆっくり見て回っても 1 時間 〜 1 時間半くらいの広さです。

天守閣跡のみ見る場合は、西門から入れば所要時間は 20 分程度です。

高松城の魅力は?

高松城の一番の魅力はなんと言っても天守閣跡にある展望デッキから眺める水と空の風景です。

そして、復元されたばかりの桜御門も迫力があります。

さらには、松平家の別邸である披雲閣、そして大きな黒松がいくつも並ぶ披雲閣の庭園と、他の城(公園)に比べて広さはないものの、見どころはそれなりにあります。

オススメコース

高松城を一番楽しめるコースは以下の順番で巡ることです。

  1. 東門(入園)
  2. 桜御門
  3. 披雲閣
  4. 披雲閣庭園
  5. 月見櫓
  6. 水門
  7. 鞘橋
  8. 天守閣跡
  9. 公園で休憩
  10. 西門(退園)

上記の順で巡ると行ったり来たりしなくて済むのと、クライマックスに向かって雰囲気と気持ちが高まっていけるのでオススメです。

とはいえまずはクライマックスへ

庭園や櫓はこの後で紹介しますが、まずはクライマックスである天守閣跡を紹介します。

天守台跡へ向かう通路

右手は公園になっていてベンチや喫煙所があり、休憩できます。

公園

上の写真右手に緑の建物が見えると思いますが、そこはもう西門です。

緑のテントっぽいところが西門

鞘橋(さやばし)

本丸へ通づる唯一の橋、鞘橋(さやばし)です。

鞘橋(さやばし)

鞘橋は、二ノ丸から本丸へ続く唯一の動線であり、この橋を落とすことによって本丸だけを守ることもできるようになっていました。絵図等によると高松城築城当時から同位置に橋が架けられていたことがわかります。当初は「らんかん橋」と呼ばれ、1640年代半ばの絵図でも欄干が描かれており、屋根のない橋でした。その後、文政6年(1823)の絵図では屋根付の橋として描かれており、江戸時代に改修が行われたことがうかがえます。現在の鞘橋については明治17年(1884)の天守解体時に架け替えられたものと伝わっており、大正期には橋脚が木製から石製に替えられたことが古写真から判明しています。

昭和46年(1971)には老朽化による解体修理がなされ、平成18年から開始した天守台石垣の修理工事に伴って本丸側の一部が解体され、平成23年に修理されました。橋の架かっていた石垣が修理されたことに伴って、解体前よりもやや全長が長くなっています。

鞘橋

鞘橋から、琴平線の高松築港駅のホームが見えます。

先に見えるのは高松築港駅のホーム

左手の眺めも水城って感じで良いです。

鞘橋左手の眺め

天守のを目指すべく、鞘橋を渡って行きます。

鞘橋

鞘橋を渡り切ると、大きな石垣が見られます。

石垣

右手に進んで行きます。

天守を目指して

そしてこの道を進むと、天守閣跡が見えます。

天守閣跡

高松城天守

高松城の天守はありませんが、天守閣跡が展望デッキになっています。

天守閣跡

階段を上って行くと、当時の高松城天守 地下一階の跡を見ることができます。

高松城天守 地下一階の跡

そしてさらに階段を上がっていくと、そこに圧巻の風景が現れます。

圧巻!日本三大水城の景観

階段を上がった先にある展望デッキからの眺めです。

展望デッキからの眺め

日本三大水城の名に相応しい、美しい景色がそこに広がります。

日本三大水城の風景

展望デッキはこんな風にしっかりと整備されているので、上りやすいと思います。

展望デッキの様子

入口は西門と東門の 2 箇所

高松城への入口は西門と東門の 2 つがあります。

入場口となる西門と東門の場所

電車やバスで行く場合は西門、車で行く場合は東門がそれぞれ近い入口になります。

基本的にはどちらから入っても見られるものは同じですが、オススメは東門から入って西門に抜けるルートです。

東門から入ると、桜御門を通って披雲閣など庭園に入り、そこから月見櫓などを回って最後に天守台跡に行けるので、順序的にはいい感じに回れます。(西門からだとこれが逆になります)

西門

天守閣跡だけ見たい場合は西門から入ればすぐですが、高松城の全てを堪能したいのであれば、東門から入って行くと一番楽しめると思います。

入園料を支払って中へ

西門にも東門にも料金所があるので、ここで入園料を支払ってから中に入ります。

西門の料金所

支払いを済ませると入園券がもらえます。(当日 1 回のみ有効)

入園券

桜御門

昭和 20 年の高松空襲で消失してしまった桜御門(さくらごもん)が、2022 年 6 月に復元されました。

桜御門

とても大きくて迫力があります。

桜御門

高松市が発掘調査や古い写真をもとに復元の研究を進め、消失から約 80 年の歳月を経てここに復元したということで、時間をかけて歴史的な城郭建造物を復元されたその完成度の高さが伺えます。

www.city.takamatsu.kagawa.jp

披雲閣(旧松平家高松別邸)

桜御門を通るとすぐに披雲閣(ひうんかく)があります。

披雲閣(旧松平家高松別邸)

披雲閣は、松平家の高松別邸です。

披雲閣(旧松平家高松別邸)

平成24年(2012年)7月9日重要文化財指定

松平藩時代にも、この地に披雲閣と呼ばれる広大な建物(現在の披雲閣の約二倍)があり、藩の政庁および藩主の住居として使われていましたが、明治時代に老朽化のため取り壊されました。その後、松平家第12代当主で貴族院議長も務められた松平頼壽氏により、3年の歳月と当時のお金で15万余円の巨費を投じて現在の披雲閣が大正6年(1917年)に完成しました。この豪壮な和風建物には142畳敷の大書院をはじめ、槙の間蘇鉄の間などの雅趣を生かした各部屋があり、波の間には昭和天皇、皇后両陛下がご宿泊になられたこともあります。 昭和29年(1954年)に城跡とともに高松市に譲渡されて、現在は会議茶会生花展などの会場として利用され、広く市民に親しまれています。

披雲閣 入口

落ち着いた、それでいて重厚感のある趣きが、歴史を感じます。

披雲閣は静かで重厚感のある雰囲気

また、披雲閣入口前はちょっとした庭園になっていて、有名な高松の松盆栽なども展示・販売があったりします。休憩もできます。

披雲閣前の様子

圧巻!披雲閣庭園

桜御門を抜け、披雲閣に向かって左手に庭園に入る入口があります。

披雲閣庭園への入口

松平家の高松別邸だけあり庭園がとても広いです。庭園は松をメインに整えられています。

披雲閣庭園

大書院

庭園を進むと大書院の方にも出られます

披雲閣 大書院側の庭園

大書院は 42 畳もある大広間で、3 部屋に区切っている襖(ふすま)や障子を外すと柱が 6 本残るだけになるそうです。現在でも茶会や展示会、挙式やコンサート等で使用されているとのこと。

大書院

銀閣寺型手水鉢

大書院の前には、京都市左京区の銀閣寺にある手水鉢を模した銀閣寺型手水鉢があります。

銀閣寺型手水鉢

幅・奥行きは約 1.5 m, 高さは約 2 m, 重さは約 11 トンもある大きな手水鉢。

手水鉢

趣きがありますね。

銀閣寺型手水鉢

槇(まき)の間

槇(まき)の間

披雲閣の各部屋は窓から見える景色に由来しており、ここ槇の間の北側の庭には槇の木が植えられているところからきているのだそう。

槇の間から見える槇の木(写真中央)

ちなみに、槇の間の2階は瀬戸内海の波が見えることから、波の間と名付けられているそうです。

こんな感じで、披雲閣の庭園には、深い緑の風景を味わうことができます。

披雲閣庭園

黒松の庭園

また、立派な黒松も沢山あって、力強い庭の風景も見どころです。

黒松の力強さ

庭園を出ます。

披雲閣庭園の外側通路

庭園を抜けてもなお、立派な黒松で彩られた通路が整備されていますが、この道の先に櫓があります。

通路

渡櫓(わたりやぐら)

渡櫓

この渡櫓には石垣の継ぎ足しが行われており、生駒家から松平家へ引き継がれた歴史を見ることができます。

石垣の継ぎ足し跡

右側が野面積みっぽいのに対して、左側は打込接っぽいですよね。

水手御門(みずてごもん)

水手御門

水手御門(みずてごもん)の先は海につながっています。

水手御門

船からこの水手御門を経て直ちに城内へ入れるようになっていたところから、この櫓は海手出入りの監視防備のための隅櫓であったとされています。

月見櫓(つきみやぐら)

月見櫓

月見櫓は、もともとは着見櫓と呼ばれていて到着を見る櫓。三重三階・入母屋造・本瓦葺。内部は4 本の柱が3 階天井まで伸びています。

月見櫓

また、ここから瀬戸内海を一望できて眺めも結構良いです。

月見櫓から臨む瀬戸内海

水門

水門

ここで水泳の訓練(昔は水練といったそう)が行われていたんだそうです。

鯛もたくさんいました。

水門には鯛がたくさん

また、浮かんでいる船は「玉藻丸」といって、実際に乗れるそうです。

玉藻丸 乗船体験

日本三大水城、ここに極まる。がしかし、魅力はそこだけに留まらない。

高松城天守閣展望デッキからの眺めは圧巻の一言です。

写真では収まりきらない圧倒的なスケールで視界に飛び込んでくる水と空の風景は実際に見ると目を奪われます。

高松城天守閣展望デッキからの眺め

それに併せて、復元されたばかりの桜御門や、披雲閣とその庭園と、高松城には天守こそ無いものの見るべき、触れるべき風景が多いです。きっと楽しめると思います。

特に桜御門は復元されたばかりなので、ピカピカ新品の御門ってそう見られる機会もないと思うので一見の価値ありです。

ゆっくり見て回っても 1 時間ほどで回れてちょうどよい広さであり、且つアクセスも抜群に良いので訪れやすいのもポイントが高いです。

香川県へ、高松市へ行ったらぜひ立ち寄ってみてください。

高松城天守閣展望デッキからの眺め