- 大観峰(だいかんぼう)
- 巨大噴火が創り出した阿蘇カルデラ
- 絶景!展望台から臨む阿蘇の大自然
- 阿蘇の野焼き
- 展望台までは 1km, 徒歩 15 分の道のり
- 駐車場を制する者が大観峰を制す
- 阿蘇大観峰茶屋
- 心を癒やす大自然、空と大地が織りなす絶景。
大観峰(だいかんぼう)
大観峰は、熊本県阿蘇市にある阿蘇北外輪山の最高峰で、標高は 936 mです。阿蘇カルデラやそのカルデラ壁、そして中央火口丘である阿蘇五岳をはじめ、九重連山も一望できる阿蘇随一のビュースポットとして、多くの観光客が訪れる人気スポットです。
- 営業時間
- 売店:8:30 ~ 17:00
- 禁煙・喫煙
- 売店の脇に喫煙所あり
- アクセス
- 車:
- バス:阿蘇駅前バス停→大観峰入口バス停 約 40 分(産交バス・7系統(阿蘇駅〜杖立線)杖立方面)
- 所在地
- 〒869-2313 熊本県阿蘇市山田
大観峰へのアクセスは、阿蘇駅からバスで約30分、車で約70分です。駐車場は展望台の近くに完備されており、車で訪れる場合は、駐車料金は無料です。
巨大噴火が創り出した阿蘇カルデラ
カルデラとは、火山の噴火によって沈没した一帯のことを指しますが、この地も約 27 ~ 9万年前に起こった 4 度の巨大噴火によって大地が陥没しカルデラが形成されました。
大観峰からは、このカルデラの風景を見ることができます。
写真中央の、山々に囲まれた平地がカルデラです。
この広い平地はもともと存在しませんでした。1 つの大きな山でした。この山から巨大噴火が起こり、噴火によってマグマが抜け地下が空洞化したことで地盤沈下が起こり、このように山々に囲まれているような地形になりました。つまり、この平地は大昔の火口です。
この、カルデラ内の平地のことを「カルデラ床(かるでらどこ)」といいます。
大観峰から阿蘇のカルデラ床を一望できるのですが、とても広範囲(東西 18 km、南北 25 km)で、視界には収まりません。それだけ巨大な噴火が起きたということですね。
絶景!展望台から臨む阿蘇の大自然
大観峰には展望台があります。この展望台からの眺望が、大観峰の一番のコンテンツと言っても良いでしょう。
展望台からは巨大なカルデラの姿が一望できるのですが、迫力がすごいのです。
また、それだけでなく、標高 936 m に広がる、広大な阿蘇の山肌を目の当たりにすることができます。
阿蘇涅槃像(あそのねはんぞう)
展望台から、阿蘇五岳と呼ばれる「根子岳」「高岳」「中岳」「烏帽子岳」「杵島岳」を見ることができるのですが、これら阿蘇五岳の連なった形が「お釈迦様が仰向けに寝ているように見える」ことから「阿蘇涅槃像」と呼ばれています。
顔の部分が「根子岳」、胸のあたりが「高岳」、おへそのあたりが火口のある「中岳」、足元の方へ向かって「烏帽子岳」、「杵島岳」と続きます。
阿蘇の野焼き
大観峰の最も美しい風景と言えば、緑が一面に広がった阿蘇の景色でしょう。
この美しい阿蘇の風景を守るために、1000 年以上も昔から続いていることがあります。それが「野焼き」です。
野焼きとは、文字通り「野を焼いてしまうこと」です。冬を経て一面褐色になった阿蘇の地を、炎で焼き払います。
野焼きを行うことで、ダニなどの害虫を除去し、枯れ葉や雑草を除去し、低木が育つのを防ぎます。
これによって新しい生命の息吹を促進し、毎年、緑の草原が広がる美しい阿蘇の山々を維持することができています。
もし野焼きをしなかった場合は、草木が生い茂り、森になってしまいます。今のような美しい草原を見ることはできません。
阿蘇の野焼きは、毎年 3 月頃から始まります。取材に行った時は野焼きの直後のため、写真は緑の草原ではなく、焼き払った野原になっています。
こんなことをして大丈夫なのか?と疑問を持たれるかもしれません。ですが、野焼きが済んでから 1 週間も経過すれば、新たな緑の芽が芽吹き出します。
展望台までは 1km, 徒歩 15 分の道のり
大観峰のメインコンテンツは、大観峰観光の基点である「売店」と、最終目的地の「展望台」の 2 つだけです。
車で来た場合、駐車場へ車を止め、まずは売店へ行き、売店がスタート地点となって展望台へ向かいます。
売店から展望台までは、1km の道のり。徒歩 15 分かかります。
展望台までの道のりはしっかり舗装されていますが、上り坂です。それなりに体力が必要です。
途中、急勾配の上り坂がありますが、絶景を楽しみに上っていきます。
道はまだ続きます。
後ろを振り返るとスタート地点である売店が大分小さく見えますが、ここまでで 6 割程度進んだことになります。
再び急勾配の上り坂を上がります。
すると「大観峰の碑」のある地点に到着します。
高さ的にはここが最も高所になり、眺めも良いです。
そしてここから先に行くと展望台にたどり着けます。
このように、絶景に会うためには多少の体力が必要です。
そこで重要になるのが、次にお話する「駐車場戦略」です。
駐車場を制する者が大観峰を制す
大観峰を訪れる際に最も注意しておきたいのが「どこの駐車場に車を止めるか」です。
まずは大観峰の全体図を見てください。
この中で、駐車場は全部で 6 ヶ所あります。
オススメは 1 と 3 の駐車場
最もオススメするのは、写真①の駐車場です。第 1 駐車場と呼ばれています。
ここが最も大観峰のスタート地点である売店に近い駐車場です。
次にオススメするのは写真③の駐車場です。ここも、第 1 駐車場の隣りにあるので、売店までは近いです。
第 2 駐車場は広いが、、
写真②の駐車場は「第 2 駐車場」と言います。
第 2 駐車場は地図で見ると売店に近いように見えますが、実は第 2 駐車場までの道は坂道になっており、第 2 駐車場に駐車した場合は、スタート地点である売店へ行くために上り坂を上らなくてはいけません。
そのためあまりオススメはできません。前述の通り、展望台までの 1km の道のりを歩かなくてはならないため、できるだけ体力は温存しておきたいところです。
近そうに見えて遠い駐車場
写真 4, 5, 6 の駐車場は、地図上では近そうに見えて、実は売店まで距離があります。
売店から展望台まで 1km を歩くことを考えると体力は温存しておきたいため、これらの駐車場に止めるのは最終手段としておきたいところです。
阿蘇大観峰茶屋
これまで「売店」と呼んでいた建物は「阿蘇大観峰茶屋」といって、お土産や食堂のある施設になります。
阿蘇大観峰茶屋では、野菜や果物、お酒などのお土産が販売されています。
食堂があるので食事もできます。
手造り焼きフランクも食べることができます。
心を癒やす大自然、空と大地が織りなす絶景。
大観峰は、四季折々の景色を楽しむことができます。初春は野焼き、春は新緑、夏は緑豊かな山々、秋は紅葉、そして冬は雪景色と、いつ訪れても美しい姿を見せてくれます。また、雲海が出現することもあるため、運が良ければ神秘的な景色を目にすることができるでしょう。
そして、標高 936m の高さから、阿蘇五岳やくじゅう連峰を360度見渡すことができ、雄大な阿蘇の自然を堪能することができます。
心を癒やす大自然。空と大地が織りなす絶景をぜひ見に来てください。