熊本城稲荷神社
熊本城稲荷神社は、熊本城の東側に在る、紅白の色合いが美しい神社です。ご祭神は倉稲魂神(稲荷神)で、通称「白髭さん」と呼ばれています。
- 参拝時間
- 随時
- ご祈願受付時間
- 10:00 ~ 16:00
- 定休日
- なし
- 電話番号
- 096-355-3521
- 駐車場
- 50台(無料)
- 所在地
- 〒860-0002 熊本県熊本市中央区本丸 3-13
熊本城のすぐ隣にあるのがポイント。近いので熊本城とセットで立ち寄りたいスポットです。
成り立ち
熊本城稲荷神社は、1588年(天正16年)、加藤清正公が肥後国主として入国するにあたり、京都の伏見稲荷大社から勧請した神社です。つまり、伏見稲荷大社の神霊の一部が、熊本城稲荷神社に分霊されて祀られているということになります。
本殿
本殿は、清正公の寄進によって1602年に建てられました。昭和22年(1947年)に重要文化財に指定されています。
本殿は、入母屋造り(いりもやづくり)の三間社流造(さんげんしゃながれづくり)で、総ケヤキ造りです。
- 入母屋造り
- 屋根が三角形の入母屋と、四角形の切妻屋根を組み合わせた屋根形状のこと。
- 三間社流造り
- 本殿の正面が三間(約 10.8m)で、屋根の向拝(向かい側)が流造になっている形式のこと。
- 総ケヤキ造り
- 屋根や柱などの建材すべてがケヤキ材で造られている形式のこと。
本殿の内部には、ご祭神である白髭大明神が祀られています。白髭大明神は、稲荷神の別名で、五穀豊穣・商売繁盛・学業成就などの神様として信仰されています。
本殿の正面には、朱色の鳥居が建っています。鳥居は、神聖な場所と俗世を分ける役割を担っています。
神楽殿
神楽殿は、入母屋造りの四間社流造(約 12.6m)で、総ケヤキ造りです。昭和22年(1947年)に重要文化財に指定されています。
神楽殿の内部には御神楽を奉納するための舞台が設けられています。
(御神楽は、神様を祀るための舞や音楽です)
熊本城稲荷神社の神楽殿は、2016 年の熊本地震で大きな被害を受けました。しかし、その後、修復工事が行われ、2019 年 1 月に再開されています。
伏見稲荷大社を思わせる鳥居の数々
伏見稲荷大社からの分社だけあり、境内には伏見稲荷大社を思わせる美しい鳥居の数々も見ることができます。
鳥居の先には神様が祀られていますので写真は撮りませんが、是非ご自身で行ってみてください。とても神聖で厳かな雰囲気の場所です。
狐と白髭大明神
清正公は、神使である2匹の狐(霊狐)を連れてきて、居城となる熊本城に守り神として奉りました。清正公は狐を非常に信仰していたと言われています。清正公は、狐が自分の身を守ってくれると信じており、熊本城の守り神として 2 匹の狐を奉りました。この 2 匹の狐は、熊本城稲荷神社の境内に祀られており、現在も多くの人々に親しまれています。
昔から日本では、狐は「稲荷神の神使(神様の使い)」として、古くから信仰されてきました。
そしてこの 2 匹の狐を従えるのが、当神社のご祭神、生活守護神の白髭大明神です。
白髭大明神は、稲荷神の別名です。その名の通り、白髪の髭をたくわえた神様として描かれます。白髪の髭は、長寿や知恵の象徴とされています。稲荷神は、五穀豊穣・商売繁盛・学業成就などの神様として信仰されており、狐はその稲荷神の使いとして、人々に幸運をもたらすと言われています。
城に彩りを添え、狐の神使が導く幸せと繁栄の道
熊本城稲荷神社は熊本城の東側に位置し、本殿の背後には熊本城本丸の石垣がそびえています。歴史を刻む無骨な石垣に彩りを添えるかのように、紅白の旗と朱色の神楽殿や本殿が美しい神社です。
熊本城稲荷神社の最大の祭りは、毎年 2 月の最初の午の日に開催される「初午大祭」です。この日は、五穀豊穣・家内安全・商売繁盛などを願う多くの参拝者で賑わいます。
熊本城稲荷神社は、熊本城とともに熊本を代表する観光スポットです。熊本城を訪れた際には、ぜひ立ち寄ってみてください。